石積みを通して、昔の方々のたくましさ・強さを追体験
出津の谷では、独自の地質による結晶片岩「温石(おんじゃく)石」を主とする石積みの壁や建物があちらこちらに残っています。今年、谷を下ったバス停に出津らしい石積み花壇を作るということで少し手伝わせていただきました。石ってほんとに重いですね。昔の方の力強さを再確認させていただく貴重な体験でした。
<市民の声> 自然と仲良くしたい人
ド・ロ神父の功績と文化財を残す、地区全体の新たな取り組みをいち早く体験!
小田平(こだびら)エリアを出て、大平へ。お目当ては、進行中のプロジェクト「ド・ロさまと歩くミュージアム」の全体オープンに先がけ、整備活用工事が完了した「大平作業場跡」。ド・ロ神父の時代、開墾畑の作物の貯蔵・作業場として使用されていたものの、長い年月の中で石積みの崩落が進み廃墟と化した建物です。国の文化財であるド・ロ壁(壁部分)の劣化を最小限にとどめるために屋根をかけて保存する工事がなされ、見学のためにブリッジをつけています。周囲には、ド・ロ神父が開墾した「大平開墾地」、「ド・ロさまの井戸」や、新たに建設された「山小屋」などがあり、季節を感じながらゆっくり見て回るのがオススメ。帰りには、麓にあるド・ロ神父のお墓参りも忘れずに。
1. 「大平作業場跡」。ド・ロ壁保存のために屋根をかけたもの。雨戸を含め目をひく意匠。歴史的建造物対象の設計会社が手がけたそう
2. 工事前に崩落していた部分は一目で違いがわかるよう、補修部分はガラスレンガを積んでいます
3. 見学ブリッジにはド・ロ神父のお抱え絵師・宮崎惣三郎の描いた絵図が展示されており、当時の大平を知ることができます
4. 「大平作業場跡」2階にアクセス可能な回廊。周囲には四季折々の野草が生え、ド・ロさまが開墾した畑にもつながります
5. 取材時はお茶摘みと紅茶づくりが行われていました。茶葉を天日に当てるのはド・ロさま独自のレシピ
6. 日に当てしおれた茶葉を揉む様子。紅茶やパンづくりなど、開墾地の収穫物を使用した体験が今後行われる予定
7. 大平作業場跡のすぐ上には、12名が宿泊可能な「山小屋」が。手前芝生スペースはキャンプ利用も可能
8. 室内は木がふんだんに使用された居心地のよい空間。窓の外には、日によって表情を変える外海の海が一望できます
9. 農業用水や飲み水に使われた貴重な「ド・ロさまの井戸」は、いまも枯れることなく水をたたえています
10. 谷へ降りたら、最後にド・ロ神父のお墓へ。当初黒い十字架の位置(左上)にあったものを巡礼者のため下へ(右手前)降ろしたのだそう
11. 「道の駅 夕陽が丘そとめ」から見える力強い夕日。特徴的な突岩・大角力(おおずもう)越しの絶景を目に焼きつけて
大平作業場跡
〒851-2322 長崎市西出津町1196-11
web : https://fr-doro.jp/
※見学自由
※体験はHPのフォームより