知るほど面白い、春の長崎ハタ
県外出身で、学生の頃にはじめて住み始めた長崎。入学したてのころ、公園でハタを見てびっくりしたことが懐かしいです。遠目で見ていたハタですが、近くで見ると手づくりなのがよくわかりました。そして、思ったよりも簡単に作ることができてびっくり!!ハタが実は隠れキリシタンの歴史とも深い関わりがあることを知って、ますます興味が湧きました!
<市民の声>通勤途中気になっていた〈大守屋〉でハタ作り初体験のOL
ハタづくり体験もよし!好きなデザインのハタを探して、お土産にするのもよし!
小さい頃からずっとハタで遊んでいた、という大久保さんが営む長崎の伝統工芸・長崎ハタの専門店「大守屋」さんでは、ハタづくりを体験できます。縦ボネと横ボネが十字になっていることや、赤、青、白が基本色になっている理由、柄自体の説明、バランスのとりやすいデザインになっていることなど、手順だけでなくハタに纏わる言われや歴史、物語などを話ながら丁寧に教えてくれます。実際に触れるとよくわかるのですが、柄や文字はすべて染色した手漉き和紙を切り貼りして出来上がったもの。実際に空に揚げることができる大型のものから、小さいサイズのオリジナルの縁起バタも店内に並び、学びとともにお土産も持ち帰ることができます。
1. 組み立て済みの縦ボネ、横ボネと、カット済みの和紙を準備してくれているので手軽に体験できます。今回は約45cmサイズ、柄はオランダ国旗。赤と白と青の和紙をのりで繋ぎ合わせています
2. まずは縦ボネに薄くのばしながらのりをつけます。ハタづくりに使うヨマ(麻糸)はハリヨマといいます
3. 裏返した和紙に位置をよく確認しながら、軽く押しつけ、表からも指の腹で縦ボネに沿って優しくなぞります
4. 和紙の下部の両端は、ヨマ(麻糸)を挟むようにのり付け
5. 店主・大久保さんが手伝ってくれるので安心です。店内では6名まで体験可能
6. 上部の両端は、最後、横ボネを巻き込むようにのり付け
7. 横ボネではなく、ハリヨマの部分に大空でバランスを取るためのヒュウ(飛尾)を取り付けたら完成です
8. 30分もかからずに、この立派なハタができました!
9. ハタには縦ボネの上部先端にフックがついているので、飾る時に重宝します。ハタ揚げをするときは、逆さまにして地面にトンと軽く打ちつけ折るそうです
10. 眼鏡橋のすぐそば、中島川沿いにある〈大守屋〉。店主の大久保さんは生粋のハタ好きです