うめぞのみがわりてんまんぐう 梅園身代り天満宮
小説『長崎ぶらぶら節』の主人公・愛八ゆかりの丸山町の氏神様
かつては江戸の吉原、京の島原と並ぶ三大遊郭の一つであった長崎の花街、丸山町の氏神様である梅園身代り天満宮。1700年、安田治右衛門によって創建され、昔から“身代り天神”と親しまれ、遊女や芸者さんの心のよりどころとして愛されてきました。
“身代り天神”と呼ばれる理由は、1693年のある夜、町役人・安田治右衛門は男に襲われ、左脇腹をやりで刺され、自邸に担ぎ込まれました。しかし不思議な事にどこにも傷がなく、代わりになんと自宅に祀っていた天神像が左脇腹から血を流して倒れていたというのです。事件後、菅原道真公が治右衛門の枕元に立ち、天満宮を祀るように告げたと伝えられています。
境内には「梅塚」やボケ封じの「撫で牛」、笑顔が美しくなるという 「恵美須石」などユニークな縁起物が随所にあります。なかでも目を引くのは「歯痛狛犬」、歯に痛みがある人が狛犬の口に水飴を含ませると身代わりになって痛みをとってくれる、と伝えられているため参拝者により口の中に飴がぎっしり詰められています。
また、なかにし礼氏の小説 『長崎ぶらぶら節』 の主人公、丸山芸者・愛八(あいはち)もよく参拝していたゆかりの神社で、なかにし礼氏の書を刻んだ記念碑が建立されています。
2月には道真公が愛した梅がお宮をカラフルに彩り、11月の例大祭「ながさき丸山華まつり」で行われる花魁(おいらん)道中はとても華やか、まるで町全体が花街時代にタイムスリップしたかのようです。
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基本情報
住所 | 〒850-0902 長崎県長崎市丸山町2-20 |
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電話番号 | 095-823-2281(料亭 青柳) |
料金 | 無料 |
交通アクセス | ・長崎駅前から路面電車「崇福寺」行で約12分「思案橋」下車、徒歩約6分 ・長崎バス:JR長崎駅前東口から50番系統、またはJR長崎駅前南口から10番系統で「思案橋」下車、徒歩約8分 |
駐車場 | なし |