長崎の魅力ー長崎の強み
医学、水産業、世界平和。
長崎には独自の環境と歴史により育まれてきた多様な強みがあります。
熱帯医学
日本唯一の熱帯医学研究拠点である長崎大学が国内外の熱帯医学研究を牽引
長崎市には、日本唯一の熱帯医学研究拠点である長崎大学熱帯医学研究所が立地。1993年より「熱帯・新興ウイルス感染症研究に関するWHO研究協力センター」として指定を受け、地球規模感染症に対する警戒と対応ネットワーク(GOARN)のメンバーとして活動、日本国際協力機(JICA)の事業や緊急援助隊への参画等も積極的に行っています。
2019年には、長崎大学と塩野義製薬(株)が、マラリアを中心とした新薬創製を目指す包括協定を締結して産学連携に取り組んでいるほか、長崎大学は国内の9大学と連携し、BSL-4施設*を中核とした感染症研究拠点の形成を政府の強力な支援の下で進めています。
※BSL-4施設:新型コロナウィルス(COVID-19)よりも危険性が高いと考えられる感染症の病原体についても、安全に取り扱うことができることから、診療法・ワクチン・治療法等の研究開発を行う上で必要な施設となっています。
放射線医学
放射線医療科学研究拠点である長崎大学原爆後障害医療研究所が所在
国内有数の放射線医療科学研究拠点である、長崎大学原爆後障害医療研究所は、1962年の設置以降、原爆被爆者医療で蓄積してきた放射線災害・被ばく医療の実績を活かし、チェルノブイリ原発事故や福島原発事故における放射線災害・被ばく医療の支援を行っています。
造船・造機製造業
蓄積された造船・造機技術を活かし、海洋エネルギー・環境等の新たな分野を開拓
長崎市では、2013年に政府より「ながさき海洋・環境産業拠点特区」の指定を受け、高付加価値船や省エネ船の建造促進に加え、海洋エネルギー分野における関連産業の拠点づくりを目指しています。
国内最大級の設備を有する三菱重工業長崎造船所は、大型客船・液化ガス運搬 船・艦艇等多様な船の建造実績を有し、新たに客船修繕への取り組みを促進。近年は、IoT・ビッグデータを活用した運航支援・保守管理サービスに対応する先進的な技術の導入を進めると共に、産学官連携で海洋クラスターを形成し、エネルギー・環境等新たな分野への技術活用に取り組んでいます。
海洋科学
世界最先端の水産・海洋科学研究の一大集積地
長崎大学・長崎総合科学大学・長崎県・長崎海洋産業クラスター形成推進協議会の4者は、海洋再生可能エネルギー関連産業の拠点形成に寄与することを目的とする産学官連携を推進しています。
海洋エネルギーの開発・利用と海洋生物資源環境の保全に関する研究の国際拠点である長崎大学海洋未来イノベーション機構では、総合水産海洋産業の創出・洋上風力と漁業及び地 域との共生等に取り組んでいるほか、造船学校として創設された長崎総合科学大学は、造船のみならず、水産資源・海洋資源・海中ロボット等の総合海洋科学分野の研究を実施しています。
核兵器廃絶と恒久平和を願う、祷りの街・長崎。
長崎は広島と並んで、第二次世界大戦において原子爆弾が投下された被爆地です。昭和20(1945)年8月9日午前11時2分。長崎で炸裂した原子爆弾は、一瞬にして街を廃墟と化し、多くの尊い人命も奪いました。長崎市民はこの被爆の悲惨さをいつまでも忘れず、後世に語り継ぐため、さまざまな平和活動に取り組んでいます。
そして、最後の被爆地として、二度と核兵器が使われることのないよう、長崎から核兵器廃絶と恒久平和の実現に向けてメッセージを発信し続けます。わたしたちの悲しみや苦しみが、世界のいかなるところであっても繰り返されないように祈っています。
水産業
豊かな海に囲まれた日本有数の水産都市「長崎」
世界最大の海流である黒潮の影響を受け、広大な大陸棚を有する東シナ海の他、五島灘、橘湾、大村湾といった特徴ある漁場を有する長崎は全国一ともいわれる豊富な魚種が水揚げされ、全国3位の漁獲量を誇る「魚のまち」です。
養殖漁業も盛んで、高級魚として知られる「とらふぐ」の養殖生産量は全国1位。
水産加工も盛んで地元の人が「かんぼこ」と呼ぶ種類豊富な練り製品や煮干し等は全国でも有名です。
近年は海に囲まれているという特性を生かし、スマート水産業推進のためのIoT機器開発や海洋エネルギー事業のフィールド実証の場にもなっています。