長崎の魅力ー長崎のカルチャー
海外との交流が生んだ多くの「日本初」と長崎カルチャー。
いまも受け継がれる独自の長崎カルチャー。
そのルーツは海外との交流の歴史にありました。
長崎発祥のカルチャー
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【1767年】ビリヤード
玉突き台は明和4年(1767年)頃にはすでに出島オランダ商館にあった。シーボルトの御用絵師であった川原慶賀も『唐蘭館絵巻』に玉突きの場を描いています。【画像:唐蘭館絵巻(長崎歴史文化博物館収蔵) 】
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【1848年】カメラ
嘉永元年(1848年)、上野俊之丞がオランダ人からダゲレオタイプ(銀板写真)の機材を入手。俊之丞の子、上野彦馬は写真術を研究し、文久2年(1862年)、長崎で撮影局を開き、我が国のプロカメラマンの草分けとなりました。【画像:坂本龍馬肖像写真(長崎歴史文化博物館収蔵)】
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【1855年】西洋料理店
出島のオランダ人屋敷で料理人として修行した草野丈吉が作った「自由亭」が、日本最初の西洋料理店といわれています。【画像:唐蘭館絵巻(長崎歴史文化博物館収蔵)】
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【1855年】観光丸
1855年(安政2年)、長崎海軍伝習所練習艦としてオランダより江戸幕府へ贈呈された軍艦で、日本初の木造蒸気船です。
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【1861年】コーヒー
江戸時代初期、オランダ船が出島にコーヒー(南蛮茶)を持ち込んだのが始まり。最初は「苦い」「こげくさい」と言って敬遠されていましたが、シーボルトが長崎に来た頃にはかなりのコーヒー党がいたそうです。
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【1861年】ボウリング
江戸時代末期、長崎に初めて伝わり、文久元年(1861年)6月、外国人居留地に国際ボウリング場がオープン。これを知らせる広告日(6月22日)が現在の日本ボウリング記念日とされています。
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【1861年】バドミントン
出島のオランダ人の風習などを紹介した『紅毛雑話』に、絵入りで紅毛羽子板というゲームが紹介してあり、出島和蘭商館跡地にはバドミントン発祥の記念碑があります。
四季を通して 人の賑わいと情緒が織りなす 長崎の風物詩
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【春】ハタ揚げ
15世紀半ばにオランダから伝わった『ハタ』と呼ばれる長崎の凧は、オランダ国旗のトリコロールが主流。ビードロを塗った麻糸で、大空を舞う相手のハタの糸を切って落とす「ハタ合戦」から長崎の春は始まります。
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【夏】精霊流し
毎年8月15日に行われる精霊流しは、盆前に死去した人を極楽浄土へ送り出すという長崎の伝統行事です。遺族が故人の霊を弔うために手作りした船を曳きながら街中を練り歩き、耳をつんざくほどの爆竹の音とともに、行列は夜遅くまで続きます。
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【秋】長崎くんち
長崎の氏神様・諏訪神社の秋の祭典。6月から準備が始まり10月3日の『庭見世』を経て、7日~9日の本番の舞台へ。7年に1度、諏訪神社に納める各踊町の奉納踊りは、絢爛豪華な長崎を象徴しています。
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【冬】長崎ランタンフェスティバル
華僑が多い長崎では、旧暦のお正月も大切な交流の場でした。旧正月を祝う春節が起源のこのイベントは、今では長崎の冬の風物詩。期間中は1万5千個のランタンが輝き、幻想的な世界に包まれます。
知るほど、なるほど、長崎トリビア
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長崎タータンは トーマス・B・グラバーの母国 スコットランドとの友好の証
長崎に西洋式ドックを建設し造船の街としての礎を築くなど日本の近代化に大きな役割を果たしたトーマス・B・グラバー氏。その故郷である、スコットランド・アバディーン市(長崎市の市民友好都市)から、2019年ラグビーワールドカップ事前キャンプ地に長崎市が選定されたことを記念し、スコットランド伝統のタータン柄を長崎にちなんだ色で仕上げた「長崎タータン」が寄贈されました。【写真:グラバー園提供】
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カステラ、ちゃんぽんだけじゃない! 長崎は魚種日本一のおさかな天国だった!
三方を海で囲まれた長崎県は、水揚げされる魚種が250種を超え、全国1位。グラバーさんを父に持つ倉場富三郎氏が『魚類図譜』の編纂を思い立ったのも、長崎で水揚げされるたくさんの魚を見たことがきっかけと言われています。
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文化・交流の窓口は長崎出島。 日本の西洋医学 発展の礎も長崎にあり。
江戸時代の初期まで朱印船貿易の港として、世界の国々との交易が行われ、鎖国が始まってからも、オランダや中国との交易が許されていた長崎。海外のさまざまな「モノ」「コト」「文化」は、長崎を通じて日本全国へと広まりました。
文政6年(1823)に出島へやってきたシーボルトは、出島に滞在するオランダ人の診察や治療にあたった商館医の1人で、最先端の西洋医学を学ぼうとする日本人のため、出島の外に医学教育を行う「鳴滝塾」を開塾。塾生たちの指導にあたり、長崎ひいては日本の西洋医学発展の礎を築きました。【瀉血手術図(長崎歴史文化博物館収蔵)】 -
弾圧に耐え、信仰を続けた潜伏キリシタン。 奇跡の「信徒発見」に世界は驚いた!
国際都市としていち早く世界に開かれた長崎には16世紀半ばに、キリスト教が伝来。その後、江戸幕府による厳しい禁教政策のなかでも、長崎のキリシタンたちは自らの信仰を継承しようと、2世紀以上に渡って密かに信仰を続けました。「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」は、世界でも類を見ない潜伏の歴史を物語る資源として、平成30(2018)年に世界文化遺産へ登録されました。長崎市内にはそのうち3つの構成資産があります。
フード&スーベニア
異文化交流の歴史にも育まれた長崎の食と名産品
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【和】魚の美味しいまち長崎
じつは北海道より種類が多い長崎。「アジ」「ハモ」「エビ」「イカ」「フグ」……、三方が海で囲まれた長崎県には対馬海流に乗っておいしい魚たちがたくさん集まってきます。なんと、漁獲量は全国第3位!魚種は全国第1位と言われています。
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【和】卓袱料理
和食、中華、洋食が融合した長崎独自の郷土料理の一種です。大皿に盛られたコース料理を円卓を囲んで味わいます。
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【和】とらふぐ
長崎県はとらふぐの養殖生産量日本一。全国ブランド「長崎ふく」は弾力のある身とさっぱりした味わいが特徴です。
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【和】長崎おでん
「かんぼこ」は長崎弁でいうかまぼこのこと。長崎名物の上品なあごだしスープで煮込んだおでんです。
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【華】ちゃんぽん・皿うどん
明治時代より愛され続けてきた長崎グルメを代表する2大麺料理。「こだわりのスープ」「新鮮な具材」「特製麺」が織りなす深い味わいを是非ご賞味ください。
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【華】角煮まんじゅう
ふわふわの生地にとろけるような豚の角煮を挟み込んだまんじゅうです。街をぶらぶら観光しながら、手軽に美味しく味わっていただけます。
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【華】中華菓子(よりより)
噛んだ瞬間、その意外な硬さにびっくりするかも⁈ ほんのりした甘さで、その素朴な味わいが癖になります。
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【華】からすみ
ボラの卵を塩漬けし水洗いしたものを天日に干す工程を繰り返して手間ひまかけて作られています。日本三大珍味のひとつと言われ、お酒のおつまみに最適です。
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【蘭】カステラ
土産品として全国的に有名な、長崎を代表する西洋菓子。老舗の定番から新作まで、甘くてふわふわのその食感はそれぞれのお店ごとに異なる魅力があります。
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【蘭】トルコライス
「トルコライス」は長崎で生まれて50有余年。ピラフ、スパゲティ、トンカツなどが一皿に盛られた、ボリューム満点の贅沢メニュー。
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【蘭】長崎ハタ
長崎では凧のことを「ハタ」と言い、県の伝統工芸品に指定されています。模様にも様々な特色があり、その種類は200種とも300種とも言われています。
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【蘭】長崎和牛
鮮やかな色合いの赤身、やわらかい肉質となめらかな味わいが特徴です。ブランド牛「出島ばらいろ」は、長崎和牛の中でも9%弱と大変希少であり、出荷量の8割以上が4~5等級という高い品質を誇ります。
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【蘭】長崎ビードロ
ビードロはポルトガル語で「ガラス」のこと。熱く溶かしたガラスに息を吹き込んで美しい色合いと形を形成していきます。