ノスタルジックに歴史を辿る！ 春の長崎、東山手・南山手「スイーツ散歩」

ノスタルジックに歴史を辿る！
春の長崎、東山手・南山手「スイーツ散歩」

“歴史的遺産が息づくまち長崎市”には、異国情緒ただよう観光スポットが点在しています。なかでも東山手・南山手エリアは、外国人居留地の面影が残り教会や数多くの洋館などの建造物、石畳などを見ることができる長崎を代表する観光エリアです。柔らかな春の日差しを受けながら、ノスタルジックな気分に浸りながらまち歩きを楽しめるプランを紹介します。見ごたえたっぷりの観光エリアなので、ちょっとだけ疲れてきたら、美味しいスイーツを味わえるお店でひと休みしてみては？題して、春の長崎、東山手・南山手「スイーツ散歩」。きっと甘～い思い出ができるはず！

ポルトガル宮殿をイメージした、異国情緒豊かなロケーション

大浦エリアに位置し、グラバー園にも孔子廟にもアクセスしやすい、異国情緒を感じる雰囲気が特徴の「ホテルモントレ」。こだわりのアンティークが随所に配されていて、例えばアプローチの壁面タイルは、ポルトガルの職人による手描き、ロビーに何気なく置かれたオルゴールは19世紀のドイツ製といった具合です。ホテル1階のレストラン、イタリア料理「アマリアサロン」も南欧風のレトロモダンデザイン。ランチやディナーで異国情緒豊かなゆったりとした時間を楽しんでみては？

ホテルモントレ長崎
長崎市大浦町1-22
095-827-7111

【レストラン】アマリアサロン
095-827-7917
11:30～14:00/17:30～21:00
月曜休（祝日の場合は営業）

大人も子どもも楽しめる、ノスタルジックな絵本の館

門をくぐると、色とりどりの草花が咲き、小川のせせらぎを感じる庭園。こちらは、瓦ぶきの洋風建築が印象的な「祈りの丘絵本美術館」。グラバー園下の「グラバー通り」沿いから小道に入ったところにひっそりと建つ、ノスタルジックな雰囲気に浸れるスポットです。運営しているのは、市内のこどもの本の専門店「童話館」。１階は１万冊もの絵本を揃える書店、２・３階は美術館フロアになっています。
館内には想像力をかきたてる仕掛けが多く施され、子どもはもちろん、大人も童心に返ってワクワクできるはず。懐かしい絵本の数々や素敵な建物の中で、ついつい長居してしまうかも？

祈りの丘絵本美術館　
長崎市南山手町2-10
095-828-0716
10:00～17:30（入館は17:00まで）　
月曜休（祝日の場合は翌日）　
大人・大学生300円/小・中・高生200円（1階は無料）

“長崎の祈り”の坂道

大浦天主堂の路地裏に沿うように位置する「祈念坂」。明治初期頃に整備された石畳の道で、ひっそりと落ち着いた雰囲気を醸しだす、長崎を代表する観光スポットのひとつです。居留地時代の遺構も現存し、歴史的価値も◎。月9ドラマ『君が心をくれたから』をはじめ、映画『解夏』や『ペコロスの母に会いに行く』、アニメ『色づく世界の明日から』など、物語の舞台として度々登場することでも知られるこちらは、“聖地巡礼”の視点でも多くの観光客に親しまれています。
坂のふもとには大浦諏訪神社、妙行寺と、世界遺産でもある大浦天主堂が隣接する「祈りの三角ゾーン」もあり、坂を挟んで神社、寺、教会が対峙する珍しい情景に出会うことができます。

記念坂
長崎市南山手町７－５

素材のおいしさを包み込んだ、ワンハンドスイーツで人気

グラバー園出口からすぐにある「crepe de SAPIN」は、このエリアで人気のクレープ店。「素材本来の味を楽しんでもらいたい」という店主の想いから仕立てられたクレープは、ふわふわもちもちでやさしい甘みが特徴。生地やカスタードは豆乳ベースで、旬のフルーツとの相性も抜群！
フルーツ系のほかにも、「ホワイトチキン&アボカド」や「ポテサラ&ハムチーズ」といったサラダクレープも人気で、テイクアウトしてスイーツ片手にグラバー園周辺を街歩きするのにピッタリ。キュートなスイーツと異国情緒たっぷりの風景、そして自分をひとつのフレームに収めれば、最高の想い出の1枚が演出できるはず。

crepe de SAPIN
長崎市南山手町4-15
080-6939-8182
10:00～18:00
火曜休

国際交流と地域・観光の新拠点

オランダ坂を上ってすぐの7棟の洋風木造住宅群、そしてその中の東山手「地球館」。こちらは、1890年代頃に建築された洋館の住宅遺構で、全国的に類例のない長崎居留地としても人気の場所です。
館内にあるのは「café slow」。「地元の方や観光客に親しまれる場所にしたい」と、身体にやさしい料理をコンセプトにしたカフェで、長崎の歴史や文化に触れながら、国際交流や地域住人と交流できることから、東山手エリアで人気のスポットのひとつです。
食材のおいしさそのままを保つ「50℃洗い」で仕立てたサラダプレート付きのランチや、カステラを使ったスイーツなど、長崎らしいメニューを提供しています。

東山手「地球館」 cafe slow
長崎市東山手町6-25
095-822-7966
11:00～16:00
月・水曜休館

長崎市民のとっておきVOICE
市民の声に耳を傾けてみたら、知らない長崎がこんなにあった。今年、あなたの知らない長崎へ行こう。

久保千春

長崎は「砂糖文化を広めた長崎街道～シュガーロード～」として日本遺産に認定されたほど、お菓子との関わりが深い町です。私も旅好きなので日本各地のスイーツを食べ歩きしていますが、長崎のスイーツは「映える」だけでなく、食べた瞬間に思わず笑顔になる「美味しい」スイーツが多いです。大好きなお店は長崎市内に沢山ありますが、観光ルートに組み込むなら、アクセスしやすい、JR長崎駅近くのエヌジーエスコーヒー(NGS COFFE)がおススメ！ホットのラテドリンクに「フライトトッピング」を追加すると、ココアパウダーで飛行機を描いてくれます。スイーツも美味しいので、満足すること間違いなし！長崎で美味しい旅の思い出をたくさん作ってくださいね♪

久保千春
お米料理研究家「まいにちまぜごはん」・グルメライター

桝屋玲子

長崎の魅力をたくさんの人に伝え、生まれ育った長崎に恩返しをしたいという思いで私はガイドをしています。そんな私がお薦めする場所は、南山手です。明治時代、外国人が住んでいた時から残るレンガ塀や石畳、長崎ならではの坂道や階段をどんどん進んでいくと、長崎港が一望できるスポットがあり、しばらく眺めていると心が癒されます。「な～んか岬（長い岬）」と呼ばれ、それが「長崎」の地名にもなったと言われます。昔から世界と繋がっている長崎の港の景色は、晴れていても雨が降っても、どちらも絵になる風景です。

桝屋玲子
長崎国際観光コンベンション協会　事業部　まち歩き課　

マツオサナ

都会とは一風変わった独特な雰囲気が長崎にはあります。その中で私が好きな場所はオランダ坂の1つ、東山手の石畳の坂道です。かつてはオランダ人が通ることで有名だった坂で、今も尚変わらぬ場所で1歩入り込むとまるで異国に来たかのような気分になれて小さな悩みも晴れ、明るくなれるのでオススメです。いろんな石畳の坂道がありますが、その中だったり、眼鏡橋近くの石垣だったり、長崎には色んな所にハートストーンが潜んで居るので見つけられたらハッピーな気持ちになれますよ。

マツオサナ
アーティスト