3月27日(水)長崎観光セミナーを開催しました
2024年3月27日(水)、出島メッセ長崎にて「長崎観光セミナー ~みんなで作る 長崎観光のこれから」を開催いたし、約70名の方にご参加いただきました。
セミナーは2パートに分かれており、第1部では長崎市長・鈴木史朗氏にご講演いただき、第2部では地域事業者の皆さまにご登壇いただいてトークセッションを行いました。
第1部の講演テーマは「長崎観光のこれから」。
(1)長崎市の現状と重点プロジェクト
(2)長崎市の観光動向
(3)「質」重視の観光への転換
の3本立てで鈴木市長にお話いただきました。
人口減少で全国ワースト上位に入るというピンチを迎えている長崎市。一方で、ホテルや商業施設が次々オープンするなど、観光においてはチャンスも迎えています。そのような環境下で、必要になってくるのは「『量』から『質』への転換」と、鈴木市長。
例えばインバウンドの旅行消費額1人分は、定住人口(1人)の年間消費額の8分の1。つまり、インバウンドの旅行者8人に来てもらえば、定住人口1人の現象を補うことができます。
そのため、長崎市ではサステナブルツーリズムやヴィーガンやハラールといった食の多様化への対応に取り組んでいます。
今後は長崎市として、長期滞在型で消費単価が高い広島市との相互相客にも取り組み、「質」の向上を図っていくとのことです。
第2部では、地域事業者の皆さまにご登壇いただき、「アフターコロナの観光とは?」というテーマでお話しいただきました。
登壇者は、
・セトレグラバーズハウス長崎 ゼネラルマネージャー 尾谷 勝吾 氏
・F.デザインNAGASAKI株式会社 代表取締役 永石 一成 氏
・長崎ガラス細工ころころ 作家 平江 奈緒美 氏
の3名です。
DMO NAGASAKI COOの田中が進行を務めました。
旅行客数は約9割まで回復していますが、コロナを機に旅行者の環境や社会への意識が高まっていたり、人手不足が深刻化していたりと、アフターコロナゆえの課題も顕在化しています。サステナビリティへの対応や人手不足に対して登壇者の皆さまがどのように取り組んでおられるのかお話いただきました。
南山手のホテル・セトレグラバーズハウス長崎では、客室へのアメニティの設置を取りやめています。使い捨てのゴミになるという点では結果が同じなので、フロントでの販売も行っておらず、お客様で持参いただくようにしているそうです。このような取り組みに、若い方や外国の方は共感していただいているとのことでした。
市内で居酒屋を経営する永石さんは、Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)を活用することによって、広告費を大幅に減らしています。掲載結果を分析し内容を改善していくことで売り上げは伸びているため、広告費が減った分、コロナ前よりも利益は向上しているそうです。店舗スタッフでは運用が難しかったため、Googleビジネスプロフィールの運用はアウトソーシングしているとお話いただきました。
長崎ガラス細工ころころの平江さんは個人事業主としてガラス細工体験を提供されています。メール・電話・公式LINE・インスタ・Facebook・Googleビジネスプロフィールをすべてお一人で運用されています。ほかにも、アソビュー・じゃらん・play nagasaki(DMOが運営)・修学旅行サイト(DMOが運営)にコンテンツを掲載されていて、サイトによって掲載する内容を絞り込むことで、対応工数を減らしているとのお話でした。口コミ対応には力を入れていて、口コミを書いていただくために、作品を発送する際に口コミ投稿用QRコードが印刷された紙を同封し、書き込みを増やして集客につなげておられます。
セミナー終了後には長崎市観光まちづくりネットワークメンバーの交流会を行い、約20名の方が名刺交換・交流に参加されました。
セミナー参加者の皆さまからは、「市長のお話を聞ける貴重な機会だった」「事業者さんの取り組みが参考になった」とのお声をいただき、会は盛況のうちに終了いたしました。