「⻑崎博覧会! シーボルトの歩いた出島〜鳴滝をフィールドワーク」【前篇】
⽇本博物学を極めたシーボルトが歩いた、出島から鳴滝まで。著作三部作『⽇本』、『⽇本植物誌』、『⽇本動物誌』の美しい図版に描かれた、⻑崎のゆかりの地・モノなどをフィールドワーク。前篇・後篇でご紹介します!
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- 所要時間
- 半日
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- 交通手段
- 徒歩、路⾯電⾞
START
出島
神秘の国 ⽇本を解き明かす シーボルトの⽇本初上陸地
出島は、1636 年、⻄洋との貿易窓⼝として築造された⽇本初の⼈⼯島。鎖国で⼀時無⼈となった出島でしたが、布教よりも貿易優先の信⽤を得たオランダと約定を結び、1641 年、出島オランダ商館が誕⽣。それから約200 年間、出島は、⽇本と⻄洋を結ぶ唯⼀の国際交流拠点として⽇本の近代化に貢献します。南蛮船でやってきたシーボルトが⽇本で最初に上陸したのが、この出島。彼の壮⼤な夢は、この⼩さな箱庭からスタートします。
住所 | 〒850-0862 長崎県長崎市出島町6-1 | |
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電話番号 | 095-821-7200 | |
営業時間 | 通常8:00~21:00 ※最終入場20分前まで | |
休日 | 年中無休 | |
料金 | 大人520円、高校生200円、小中学生100円 ※団体割引あり ※ 障がい者手帳(身体障がい者手帳・療育手帳・精神障がい者保健福祉手帳)保持者及び介護者1名は減免があります。(市内在住)無料(市外在住)半額 |
出島 ケンペル・ツュンベリー記念碑
「出島の三学者」がつなぐ ⽇本博物学研究のバトン
「出島の三学者」と讃えられるのが、出島オランダ商館医 ケンペル、ツュンベリー、シーボルト。彼らに共通するのは、神秘の国 ⽇本をヨーロッパへ広く紹介する国命を果たし、⼀⼤⽇本ブーム“ジャポニスム”を引き起こしたこと。今も出島の⽚隅に残る碑は、シーボルトが偉⼤な先輩ケンペル、ツュンベリーを讃えて建⽴したもので、シーボルトの著作『⽇本植物誌』においても、多くの植物を背景にした扉絵として描かれています。
住所 | 〒850-0862 長崎県長崎市長崎県長崎市出島町 出島和蘭商館跡 | |
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電話番号 | 095-829-1193(長崎市文化財課) |
出島 植物園
出島の植物園から ⻄洋の ⼀⼤ブーム“ジャポニスム”へ
1823 年、シーボルトは、出島に⼩さな植物園を作りました。出島の1/4ほどを占めた植物園からは、多くの植物が栽培・輸出されたことで、⻄洋に⼤きな影響を与えます。特に、シーボルトが著作『⽇本植物誌』で、“冬のバラ”と紹介した「ツバキ(camellia japonica)」は、花⽊の貴族として讃えられました。パリではアクセサリーとして⼈気を集め、オペラ『椿姫』、シャネルのカメリア・シリーズの誕⽣も、実はシーボルトの功績が源流となっています。
路面電車で約15分 ※「新地中華街」電停で、5系統(蛍茶屋行き)に乗り換え
諏訪神社
⻄洋⼈もご招待! 秋の⼤祭「⻑崎くんち」
諏訪神社の秋の⼤祭「⻑崎くんち」の⽇は、出島の⻄洋⼈も⻑崎のまちに出て、くんちを⾒物することが許可されました。シーボルトにとっても、⽇本の⾵物の中で特に印象深いイベントだったようで、彼の著作『⽇本』では、諏訪神社の境内や⻑崎くんちの出し物“太⿎⼭(コッコデショ)”、“鯨の潮吹き”などの様⼦を描いており、⻑崎くんちに使われる法被や前掛けなどの豪華絢爛な⾐装数点もオランダへ持ち帰っています。
住所 | 〒850-0006 長崎県長崎市上西山町18-15 | |
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電話番号 | 095-824-0445 | |
休日 | 無休 | |
料金 | 拝観無料 |
⻑崎公園 噴⽔
シーボルトの2 種の鯉 その論争の謎に迫る…!
⻑崎公園には⽇本最古の装飾⽤噴⽔があり、多くの鯉が泳いでいます。シーボルトは、⽇本には2種類の鯉(キプリヌス・カルピオ、キプリヌス・メラノータス)がいると発表しましたが、当時の科学界では、⽇本に⽣息する鯉は新種ではなく、同⼀の1種であると結論づけていました。しかし、200 年経った現在、琵琶湖にDNAの異なる2種の鯉が⽣息していることが分かり、シーボルトの紹介したメラノータスが⽇本在来種であると証明されました。
⻑崎公園 どうぶつ広場
神社の横に、ミニ動物園! 『⽇本動物誌』でリサーチ
⻑崎公園には、⼩さなどうぶつ広場が併設されており、誰でも無料で⼩動物たちを観覧できます。⽇本の動物たちは、膨⼤な動物標本、シーボルトお抱え絵師 川原慶賀の絵画を元に、シーボルトの著作『⽇本動物誌』によって⻄洋に紹介されました。その哺乳類のページより、ニホンザル、アナグマの絵図とともに、どうぶつ広場でミニリサーチをお楽しみください。(シーボルトは、ニホンザルを⽣きたまま、オランダに連れ帰ったと⾔われています)
【スイーツ】⽉⾒茶屋
参拝のあとには お諏訪名物 ⻑崎らしい あま〜いぼた餅を
諏訪神社といえば、やっぱり⽉⾒茶屋のぼた餅。明治時代の1885 年創業、100年以上の歴史を持つ古⺠家茶屋。名物のぼた餅は、半つきの少しあらめの餅に、きめ細やかなあんこで上品に包んだ、⻑崎ならではのあま〜い味わい。諏訪神社参拝のあとに、ぜひご賞味あれ。
「諏訪神社」電停より徒歩5分
松森天満宮
江⼾時代の30 種の職⼈を描いた ⻑崎県指定⽂化財「職⼈尽」
1625 年創建、⻑崎三社の⼀つで、学問の神様 菅原道真公を祀る松森天満宮。本殿外囲いの欄間には、江⼾時代の菓⼦職⼈などの30 種の職⼈の仕事を精緻に表す⻑崎県指定⽂化財「職⼈尽」が浮彫りされています。この職⼈尽は、精緻な彫刻もさることながら、シーボルトお抱え絵師 川原慶賀の師匠である⽯崎融思に彩⾊された歴史もある⽂化価値の⾼い美術品。⽯崎融思は、シーボルト事件後も川原慶賀の画業を助けたと⾔われています。
住所 | 〒850-0006 長崎県長崎市上西山町4-3 | |
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電話番号 | 095-822-7079 |
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